「古墳時代の刀剣類」の研究

構成県

古墳時代には、刀、剣、ヤリ、鉾(矛・ほこ)の多様な刀剣類が生産、使用されていました。これらは全国で普遍的に出土し、比較的容易に各地の共通性・地域性の検討ができる資料です。

古代歴史文化協議会に参加する14県は、まずそれぞれの県で一体どれぐらいの数の刀剣類が出土しているのか、データベースを作成することになりました。一点一点の資料を正確に把握する積み上げ作業こそ、基礎的な科学的データとして研究の裏付けとなるからです。

刀剣類の集成方法は、発掘調査報告書や自治体史誌などを紐解いて悉皆的に調査するもので、刀・剣・ヤリ・鉾(矛)に分けて集成作業を行っています。

14県では、このデータベースをもとに、各県ごとに「古墳時代の刀剣類」をめぐる特徴や地域性、時期的な特徴を重視し、3つの分科会を設置しました。すなわち、弥生時代中期〜古墳時代前期の研究を行う分科会と、古墳時代中期の研究を行う分科会、そして古墳時代後期の研究を行う分科会です。

このような研究過程を経て、「刀剣類」研究から新たな古墳時代像が浮かび上がろうとしています。ここでは、その研究成果の一端をご紹介します。

刀剣類出土遺跡データベース