広島県の古墳時代の玉類
広島県内には、1万基を超える数の古墳が確認されています。発掘調査が行われた古墳はごく一部ですが、13,000点を超える玉類が出土しています。出土する玉類のかたちや材質、一つの古墳から出土する数や組合せには、時期や古墳の大きさによって違いがあります。たとえば古墳時代前期には、碧玉製管玉とガラス製小玉の組合せが一般的で、大きな古墳ではヒスイの勾玉なども加わります。中期には滑石製の玉類が大量に副葬される古墳が出現し、後期になると、メノウや碧玉・水晶などを用いた大型の勾玉・管玉・切子玉が副葬される古墳がみられます。古墳に葬られた人物の政治的・経済的地位や時期ごとの文化・物資の流通を反映している可能性があります。